キャリアについてのよしなし

MBAで元エージェントの外資系採用マネージャーがキャリア形成の戦略と定石を解説します 現在は不定期更新

給料が低い?営業事務で年収アップを狙う方法3つ

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営業事務はさまざま事務サポートを通じて営業活動に貢献できる仕事で、やりがいを持って取り組まれている方も多い職種です。しかし受注業務で時間に追われるなど、きつい面がある割に給料が・・・という声も聞きます。

 

今回はもとエージェント&現人事という目線で、営業事務で年収アップを実現するための方法を解説したいと思います(メーカーの営業事務をイメージして書きますが、基本的な考え方は他の業種でも同じです)

【営業事務の年収アップの方法、もくじ】

営業事務で年収アップを狙う3つの方法

まず先に強調しておきたいのは、ある程度長期スパンで年収アップに取り組む必要があるということです。目先の収入を上げるだけであれば、

  • 残業を多くする
  • 副業する

といった方法もありますが、これらはいずれも長時間働くことが前提です。体力が必要ですし、それを長期間継続するのは厳しいですよね。なのでそうではなく、自分の市場価値(マーケットバリュー)を高めて時間あたり稼げるお金を上げていくべきです。これには時間がかかります。

 

では営業事務で市場価値を高めるにはどうすれば良いのでしょうか。結論からいうと、私は以下の3つの戦略が良いと思います。

1.コミュニケーション系に特化する

2.インサイドセールス・カスタマーサービス系にシフトする

3.システムに強くなる

1. コミュニケーション系に特化する

ひとつはコミュニケーション系の業務に特化してスキルを高めるという方法です。メーカーの営業事務といっても多岐にわたる業務があります。代表的なのは以下のような感じです。

  • 問合せ対応
  • クレーム対応
  • 納期調整
  • 受注・発注の入力
  • 見積の作製
  • 請求書の発行
  • 資料作製・送付

とくに大企業はこの中で赤文字にした「問い合わせ・クレーム対応、納期調整」といったコミュニケーション系の業務をカスタマーサービスとして別の仕事に切り分けていることがあります。

 

営業事務の仕事のうち、受注・発注に関する入力業務や見積もりの作成などといった仕事はAIによる代替がすすんできています。

あるいはすでにRPA(ロボットによる業務自動化)の進展で仕事を失った経験を持つ方もいるかもしれません。

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一方でカスタマーサービスは顧客体験を左右する仕事なので営業事務より高めの年収が狙えます。顧客満足度を高めるノウハウや営業などと良い関係が築く自分なりの方法論をもつコミュニケーションのプロなら市場価値も高くなります。

日々の仕事の中で、顧客満足度を高めるための工夫を積み重ね、面接で話せるようにしておくと良いでしょう。

 

また英語力も有望なスキルです。海外の工場との納期調整などで英語力が必要になるケースは今後も増えると思います。

 

 私が以前エージェントとしてお手伝いした方で、営業事務→カスタマーサービスに転職して100万円近い年収アップを実現したケースがありました。特に外資であれば600万円以上の年収もザラです。

2. インサイドセールス・カスタマーサクセスにシフトする

2つめは1の応用篇です。電話によるコミュニケーション能力を生かして似た職種にシフトしていくというもの。具体的には以下2つです。

●インサイドセールス・・・電話を使った内勤営業職。問い合わせから見込み客のフォローを行ったり、営業がカバーしきれない小口顧客を受け持ったりします。
●カスタマーサクセス・・・IT業界で多いですが、サブスクリプション課金サービスを使っているクライアントをサポートし、サービス継続率向上を狙う仕事です

どちらも一般的な営業事務とくらべて高い製品・業界知識が求められますが、その分報酬水準も高めです。とくにカスタマーサクセスはいわゆるサブスク型のモデルが普及するにつれてポジションが増えてきています。

私は仕事柄、最新の求人トレンドを追いかけるようにしているのですが、カスタマーサクセスはコロナ以降とても勢いを感じる職種の一つです。この職種は営業事務で培ったコミュニケーション能力を活かすことができます。

3. システムに強くなる

これは主に大企業の方向けですが、システムに強くなると市場価値が高まります。現在大手企業の営業・受注に用いられるシステム、具体的にはセールスフォースやSAPなどですが、これらは非常に複雑化しています。

 

システムそのものは人間の手間をなるべく省く方向性で進化していますが、システムの入れ替え・バージョンアップ・システムを絡めた業務改善といった場面では人の頭が必要になります。

そこでそうしたプロジェクトが発生したときに進んで手を挙げて実績をつめばレジュメにもかけますし、「売れる」人材になれると思います。

 

ところで、自分は中小企業でしか経験がなく、そんな複雑なシステムとは縁がないと感じていらっしゃる方も多いと思います。実際、中小企業ではいまも受注管理をエクセルでやっている会社も多いです。

 

こういうケースではエクセススキルを上級レベルにできるといいですね。具体的にはマクロ・VBAです。

マクロを使った業務改善までできるレベルまでできる営業事務はすごく数が少ないためけっこう市場価値があります。パソコンスクールのコースでこういったスキルを身につけるのはおすすめですし、もちろん独学でもよいです。

キャリア形成・転職について

キャリア形成の仕方についてですが、いずれのパターンもなるべく早めにアクションをとったほうが良いです。特に「2.キャリアチェンジ」も狙っていく場合はなるべく20代、遅くとも30代までに動くことが望ましいですね。

転職についてですが、営業事務やカスタマーサービスの求人は

リクナビNEXT

エン転職

といった転職サイトで多数見つかると思います。ほかにもIndeedあたりを見てみてもいいですね。

またキャリアチェンジを含めて第三者に相談しながら進めたい場合はエージェントを活用すると良いと思います。営業事務系だと以下3社が鉄板だと思います。

また上述したように営業事務系は英語力を生かした年収アップがしやすい職種です。この場合は上述したリクルートエージェントのほか、

あたりが無難でいいかと思います。

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