最近学生さんにも「就職の参考になります!」と言ってもらえることがあります。ありがたい限りです。
さて今日は新型コロナウイルスの影響が拡大する中、今年の就活戦線をどう戦うべきかを2日連続で解説します。私の採用業界人脈をフルに活用した最新情報をベースにお届けします。今日はまず採用人数やスケジュールへの影響についてです。
新型コロナウイルス下の就活・マスク着用の是非は?対面かTV会議か?
【目次】
コロナウイルスの採用人数への影響
まず強調しておきたいのは、現時点ではおおくの業界ではまだそこまで2021年4月入社枠の採用人数に悪影響が出ていないということです。
ただし運輸・観光/レジャー/ホテル・外食といった、インバウンド減少や外出自粛に直接的な影響を受ける業界はすでに一部採用を絞る企業がでている模様。
一方でほかの業界は4月上旬時点ではあまり影響は出ていないか、採用枠の微減に留めている会社が多いようです。日本企業はロングスパンでモノを見るのと、特に新卒は中長期的な会社の資産という位置づけで、年齢構成のバランスをとる意味もあります。そのためまだ過度な心配は不要でしょう。
むしろ私は新卒採用人数に影響が出るのは来年だとみています。来年の就活生はなかなか厳しい戦いを強いられることになるのではないでしょうか。
コロナウイルスの就活動向やスケジュールへの影響
さてそれを踏まえつつ、現状の今年の就活状況への影響を概観してみましょう。
これはまずそもそも去年→今年と、もともとどういうスケジュールが予想されていたかを知ると理解が早いです。
まず去年までは経団連が3月に説明会・選考を解禁、6月に内定解禁という方針を出していました。
ところがこれについてマジメに従う企業と、あの手この手で6月より前に実質的な選考をしてしまい、早めに内定予告→6月に儀式的な内々定を伝えるという会社に分かれました。
こうした状況の中、今年はもともとどういうスケジュールが想定されていたか。今年はまず経団連と大学が通年採用に移行することに合意したことがホットトピックでした。これにより去年まじめに解禁時期を守っていた企業も1カ月くらい前倒しする流れに。
ただしリクナビ等のナビサイトの本サイト解禁が3月1日のため、前倒しにも限界があります。その結果、多くの企業が4月中旬~5月中旬の1カ月強の間に内定予告、6月中に内定者を確定して新卒採用を終了ーこれが当初見込まれていたスケジュールだったのです。
ところが、コロナがこの見通しを完全にぶち壊してしまいました。新型コロナにより
企業セミナーや初期選考面接のオンライン化や自粛
就活生も活動量を減少させざるを得なくなる
といったことが起きているわけです。
また今年はもともと超売手市場でしたから、就活生も比較的おっとり構える傾向にあったように思います。
結果何が起きているかというと、大手・中小問わず学生集めに失敗した会社が多数でてきてしまい、彼らはセミナー段階からはやくも延長戦を余儀なくされています。
そのため明確な採用活動のピークが消え、企業の足並みがそろわず、各企業の進捗がバラバラの中で内定を受けるかどうか判断を迫られるーこれが今年の就活生が対処しなければならない状況です。
就活生としてはいきなり動きづらい状況になってしまったのは間違いありません。
なにせこれからコロナ渦がどういう進展を見せるかさえ読みきれない状況です。コンスタントに一定の新規エントリー数を確保するなど、常にリスクヘッジを考えた就職活動をしておく方が良いでしょう。幸か不幸かリモート説明会が広がったことで、特に地方の学生にとぅては移動負担を軽減できます。浮いた時間で新規エントリー先を見つくろっておきましょう。
ただし繰り返しですがまだ新卒マーケットのみをとるならまだ基調としては売手市場なのです。その意味で妙に焦りすぎないことが大事でしょう。
コロナの影響で就活に失敗した場合は
さて企業業界が上記のようなコロナの影響を受けてしまった、あるいは不規則なスケジュールや諸々の活動自粛の影響で希望した業界・職種の就活がままならなかった時どうすればいいでしょうか。
下記のエントリーでもお話ししたように、不況のただなかで就活タイミングを迎える場合、あの手この手でやりすごすのがセオリーです。
ところが今回については上述したように、本格的な採用人数絞り込みは来年以降になりそうなため、今回は恐らく就職タイミングの先送りは悪手でしょう。
なので私がもし就活生にアドバイスを求められたら、まずはえり好みせずに正社員で就職してしまうのが一番と答えます。
その後、きたる景気回復のタイミングで第二新卒マーケットで軌道修正を図るという感じです。第二新卒マーケットでの軌道修正については下記エントリーを参照してください。
さて次の記事ではTV会議の対応やマスク着用について解説しました。こちらもぜひご覧ください。