そろそろ初任給の時期です。初めて手にするまとまったお金をどう使おうか、胸を膨らませている人も多いのではないでしょうか。さてそれに水を差すようですがこんな記事を見かけました。
"4月も後半に入り、今年の春、新卒で社会人デビューした人の中には、初任給を手にする人も出てくる頃です。学生時代の友人と、ざっくばらんにその額を言い合うということも。そこで思わぬ給与格差に驚く人も少なからずいるでしょう。しかしそれは、この先続く「格差社会」の序章でしかありません。"
今年の新卒の人たちは去年の大混乱した「コロナ就活」のすえに入社してきている人たちが大半です。なかには希望通りの業界・会社に就職した人もいれば、そうではない人もいるでしょう。
いずれにしても、実はこのタイミングで改めて自分の給料について、明細をまじまじと眺めながら考えてみるのはとても良いことです。自分の給料は自分が提供した労働に見合うものでしょうか。あるいはまだ研修中でもらいすぎだと感じたでしょうか。
他の業界の新人と比べて高かったでしょうか、あるいは低かったでしょうか。
将来的に今の何倍くらい稼いでいきたいでしょうか。
なぜ給料について一度考えてみるべきなのか
なぜこういうことをわざわざ入社したばかりのタイミングで考えるのが良いかといえば、将来的にどれくらい稼いでいけるかどうかは28歳くらいまでの選択でだいたい決まってしまうからです。
年収は色々な要素で決まりますが、一番大きいのはどんなマーケットを選ぶかです。そして28歳くらいまではマーケット選びに広い選択肢があります。逆に28歳をこえたあたりからマーケットは細分化され、今いる場所から動きづらくなります。
なので、もし大学卒の方であればあと5年以内くらいにアクションを取る必要があります。結構時間がないものなのです。
このことは詳しくは下記の記事にまとめています。
だから実際に初任給を受け取ってみて、一度じっくり考えてみるべきです。具体的には、
- 今の給料にどの程度満足感があるか
- 先輩や上司はだいたいどれ位の収入を得ていそうか
- 自分の生活設計とマッチしてるのか
またできればその業界で将来的に得られそうな年収がどの程度なのか情報収集するとよいです。
その結果、自分が実はお金にあまり拘りがないタイプだと気づくかもしれません。私はどちらかといえばそういうタイプでした。
逆に自分の希望とギャップが大きいと感じるかもしれません。この場合は早めにアクションをとりましょう。では具体的にはどんなアクションをとったらいいのでしょうか?
最初のアクションは
それは必ずしも転職活動をするということではありません。
大事なのは市場価値を高めるためのアクションを早めにとっていくということです。そして逆説的ですが、それは特に新卒の場合「目の前の仕事を頑張る」「早く仕事を覚えて戦力になる」だったりすることもあります。
下記の記事でも触れていますが、場合によってはすぐに転職することがあなたの将来的な市場価値を悪くすることもあります。
割と多くのケースで、いまの仕事をがんばりスキルをつけて成果を上げていくことが最適解になります。
(ただし入社してとんでもないブラックだった、今にも病みそうといったケースは別)
それで3年後をめどにちゃんと転職できるような力をつけておくと良いですね。
そして実際に3年たって再度給料や転職について考えてみて、やっぱり自分に転職は不要だなと思えば留まれば良いのです。価値観は変わるものですから。
大事なのはタイムリミットを意識することです。
マーケットを移る(たとえば経理から営業になる)のには年齢制限があります。なのでそれまでにちゃんと手を打っておくことです。そうすれば上で引用した記事のような「給料格差」に悩まされることも減ります。かりに給料格差があったとしても自分であえて選んだ結果なら納得できるものです。