キャリアについてのよしなし

MBAで元エージェントの外資系採用マネージャーがキャリア形成の戦略と定石を解説します 現在は不定期更新

リテール系の人事研修担当という、少し特殊な仕事について

今日は人事の中でもリテール系、つまり店舗スタッフに対する研修担当という少し特殊な仕事について解説したいと思います。

どういう仕事か

この仕事は主に消費財系ブランドの会社に存在しています。

具体的には、たとえばアパレルのショップや食品の店舗で、店長や販売スタッフの人材育成・トレーニングに特化した業務内容になります。

店舗の現場では契約社員やアルバイトといったいわゆる非正規雇用でのスタッフが多くどんどん回転式に入社・退社していくのが特徴で、大量のスタッフを相手に効率的なトレーニング運営をすることが必要になります。

また特に高級消費財を扱うブランドの場合、ブランドイメージに直結するのでアルバイトと言えどそれなりにしっかりしたトレーニングを実施する必要があります。ブランドイメージを良く理解していないといけないですし、それを研修でどう伝えていくかを戦略的に考えないといけません。

 

また上述したように店長・エリアマネージャークラスを対象とした研修を担当することも多いですん。店長の相手場合、多くは正社員で複数の店舗を経験したあとエリアマネージャーなどに昇格していくので、マネジメント系の研修などが主なテーマになってきます。

いずれの場合も常に利益部門と接するわけで、会社の収益にも影響するので非常にやりがいのある仕事ですが、いかんせん対象となるスタッフが多くまた離職率も高いので消耗する人も多いのが特徴です。

キャリアパスについて

さてこのポジションは人事に配属となる場合とセールス部門での配属となる場合があり、特に後者の人たちがより明確な人事としての専門性を求めて転職するケースが多いですね。

もっというと人事部所属とレジュメにかけるようにして、レジュメに説得力を持たせたいという動機ですね。また単純にリテールスタッフのみを相手にし続けるのがやや飽きたとか、もっと幅広いタイプの研修や人材育成に携わりたいというケースも見かけます。

 

いつも言っていることですが、やはりこういう場合は若い方の方がが転職成功しやすいと言えます。具体的には30代までですね。それは裏返すと、このリテール系の研修担当というのがやはりある種の専門職であることを意味しています。

 

従って40代以降でより人事を広く経験したいという場合は、はまず一度社内で人事部に移り、その後必要に応じて転職という形で二段構えのキャリア形成が良いと思われます。

ハイブランドと大衆向けブランド

また同じリテール系でもハイブランドと大衆向けブランドではかなりオペレーションが異なります。一般的にはやはりハイブランドの方がブランドイメージを大事にしており現場トレーニングを大事にしていますね。同じリテール向けの仕事でもこのように会社を変えたら思ったよりやりがいを感じるケースもあります。

 

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