キャリアについてのよしなし

MBAで元エージェントの外資系採用マネージャーがキャリア形成の戦略と定石を解説します 毎週木曜を含む週1〜2回更新

バックグラウンドチェックとは、どれくらい厳しい調査がされるものなのか

バックグラウンドチェックとは、採用時に行われる経歴経歴調査です。今日はこれについて概要を解説します。

 

バックグラウンドチェックの基本

バックグラウンドチェックは専門的な調査スキルを要することと調査の客観性を担保するために基本的には調査会社に委託する形で実施されます。

 

これはどの調査会社に聞いても同じですが、業種ごとの割合は金融が一番多くて約1/3。続いてコンサル・IT・小売などが続きます。まぁまんべんなくいろんな会社でやられていると考えてください。

 

また財閥系の大手や外資系企業でよく実施されます。後者が多いのはアメリカ等では非常に一般的だからです。

 

一回の調査費用として3万~15万程度かかるので、一般的には上級ポジション・管理職で行わることが多いのですが、特に金融機関など信用が重視される業種を中心に内定を出そうとする対象者全員に実施されることもあります。

 

どれくらい厳しく調査されるのか?

調査形態にもよりますが様々な調査項目について結構念入りに厳しく調査されます。バックグラウンドチェックには2パターンあります。

応募者の同意をとって行われるタイプのもの

これは基本的に過去の経歴詐称がないかのチェックのために行われます。同意を取るとはいえ内定を得るためには拒否はできません。

 

調査項目は結構多岐にわたるですが、メインは学歴と職歴の調査です。職歴の方は就業期間はもちろんですが、職位・役職名・退職の際の経緯なども確認されます。たとえば自己都合退を会社都合と偽ったりするとここでバレます。

 

またリファレンスチェックといって、元上司に対して推薦状を書いてもらったり、調査会社のインタビューを受けてもらったりすることを求められるケースもあります。(そんなわけで経歴のどこかで自分を推薦してくれるような上司を作っておくべきです)

 

あとのメニューは会社によって調査内容が異なるのですが、多いのは訴訟歴・破産歴・犯罪歴などの調査です。これらはその気になれば調査会社に依頼しなくてもチェック可能ですが面倒なのでまとめてチェックに出されることが多いです。

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応募者の同意をとらずに行われるタイプのもの

もうひとつの応募者の同意をとらずに行われるタイプのもの、こちらは探偵会社みたいな感じの会社が提供していることが多いのですが、もっと大っぴらには聞けないような話まで聞きにいきます。

 

たとえば前職での評判を聞いたり(これはそんなに変じゃないですが)、あとは思想信条、労働組合への参加履歴、近所づきあいや評判なんかまで確認したりします。まぁこれらは法律的にはアウトですが、応募者が確認することは難しいです。(私の会社ではやってませんよ)

 

余談ですがこういう探偵的な調査を行う会社の場合、個人情報保護方針を丹念に読むと、「お預かりした個人情報を第三者に提供することがあります」みたいな記載があることがあります。この第三者というのが調査会社という可能性があるわけです。ただ最近は採用プロセスのアウトソーシングもさかんなのでこの一文だけではなんともいえませんが。

 

経歴詐称はやめておこう

このようにバックグラウンドチェックは同意をとるタイプの場合でもなかなか厳しく調査されます。

 

詐称が露見した時には内容によっては懲戒解雇・免職になるリスクがありますし、仮にクビがつながっても社内で噂が広まります。

 

またエージェントを経由した転職の場合、調査会社の結果はエージェントにもシェアされますのでここで何か問題があるとエージェントにも「問題ある人」として認識されてしまいます。すると今後そのエージェントに転職支援を断られる可能性も高いです。

 

あと後ろめたさのある状態で面接をしてもパフォーマンスは良くないです。自信を持って面接できるのが一番なので、経歴詐称はやめときましょう。

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