キャリアについてのよしなし

MBAで元エージェントの外資系採用マネージャーがキャリア形成の戦略と定石を解説します 毎週木曜を含む週1〜2回更新

単純に正社員になるだけならIT業界が最強だと改めて感じた話

一昨日の記事で、下記のような表を使いました。DODAサービス内における、2014年・2019年・2020年それぞれの8月時点における転職求人倍率です。

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これを見てつくづく感じたのが、単純に食べていくこと、あるいは正社員になることだけを考えるならやはりIT/通信業界が一番だということです。もとデータ(

転職求人倍率レポート(データ) |転職ならdoda(デューダ))を見るとよく分かります。

 

なんせ2014年4月以降一度も倍率4を下回ったことがない。2014年の秋頃にメディカルが3カ月連続で4倍にのっていますが、あとはどの業界も一度も到達していません。そんな状況をしりめに、IT/通信は8倍にさえ到達しています。それも一度ではなく複数回です。こんなめちゃくちゃな状況になっているのはこの業界だけです。

 

これは当たり前といえば当たり前で、求人があるのに不人気だからです。

マイナビは6月4日、2020年卒業予定の全国の大学生、大学院生7342名を対象に実施した「マイナビ AI推進社会におけるキャリア観に関するアンケート」の調査結果を発表した。

全体で75.4%が「AI・IT関連の職種を志望しない」と回答した。AIやITと関連性が高い理系学生についても、男子67.1%、女子81.0%が志望しないと回答した。

約75%の学生が「AI・IT関連の職種を志望しない」 - 7342名が回答 | マイナビニュース

不人気になっている背景には、そもそも大学レベルでコンピューターサイエンスを学んでいる学生がやたら少なかったりというのもあります。特に理系学生は自分の専攻分野との関連性を重視する傾向がありますから、機械や化学をやった人達がICTを避けるのも当たり前です。不人気を解消するにはそもそも採用対象としてのコンピューターサイエンス専攻の学生を増やさないとダメではないでしょうか。

 

とにもかくにもそんなわけでIT各社は少しでも人手不足を解消すべく文系の学生や未経験第二新卒の若手まで採用対象に広げています。それで上述の求人倍率なんだからこの業界の人手不足もここに極まれりという感です。

 

もちろん求人倍率が高くなっているというのは人手不足の裏返しですから、一歩間違えるといわゆるデスマーチまっしぐらでしょう。特にまだ充分な市場価値をつけられておらず替えの利く人材扱いされている間はつらいですね。逆に市場競争力のある人ならこの業界でもワークライフバランスのとれた会社に入るチャンスはいくらでもあります。

 

このサイトで繰り返し強調していますが、キャリア形成とか年収アップとかには単に頑張って努力するだけではダメで、構造的に稼ぎやすかったり恵まれた状況にあるマーケットに身をおくことが大事です。

www.career-yoshinashi.com

まだ若い人でいま現在キャリアに閉塞感を感じているとか、正社員への道筋を描けないとかであれば、思い切ってこの業界に飛び込んだ方がうまくいくように思います。駆け出しのころはハードワークになるのでその覚悟は必要ですが・・

 

 

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